平成30年11月30日、奈良県銘木協同組合で開催されます第61回 全国銘木展示大会
に出品されます、栃を伐採させていただきました。
中野林業様と、丸谷木材様、二社から伐採のご依頼をいただきました。
川上村内ですが、場所は全く違うところです。
いずれも、国道から車で数十分、さらに徒歩で山道を数十分歩いてようやく現場に到着です。
人の気配はもちろんなく、文明も全く感じない、山深いところで、それらの銘木は威風堂々、そびえたっていました。
樹齢は不明ですが、相当な年月をかけて大きくなったであろう、その雄大な姿は圧巻です。
斜面に立っていて、しかも枝が太い(枝ではなく幹のようです)。
そして、希少な高級材、商品価値が高い為、より地面に近いところで、キレイに伐採する必要があるため、
とにかく、神経を使います。
あ、今更ですが、この記事を書いているのは、伐採した本人ではなく、その嫁です。
如何にも筆者がすべてわかっているかのような記述ですが、基本的には主人から聞いた話です。
ですが、本人が話しているかのような臨場感をお伝えできれば、幸いです。
さて、話を戻します。
伐採の手順としましては、簡単に言えば、
①特殊伐採の技法を用いて、まずは、枝を落とす。
②幹を根本から伐り倒す。
とまぁ、言葉にすれば、たったこれだけですが、そう簡単にはいきません。
なにせ、巨木です。最終的には10本以上伐採したのですが、いずれも大きい。
幹周、約4m前後、樹高、約20~30m。
まずは、ロープワークで登ります。地上20mくらいでしょうか。
「簡単そうに登るなぁ」なんて言われますが、実は、正直、恐怖心はあるんです。
上まで行ったら、下にいる人はミニチュア人形のようなものです。
けど、自分しかする者がいないので、気合でやってます。
そして、枝を落とすのですが、先にも書いた通り、これが太い!!
地上20mくらいのところで、元伐りしてる感じです。
枝といっても、こちらも商品になりますので、いわゆる、枝払いとは訳が違います。
山深い場所なので、伐採する栃以外にも周囲にたくさんの木々があります。
それら周囲の環境を変えないようにも気をつけなければなりません。
枝が一通り、伐れたら、地上に降りてきて、元伐りです。
斜面に生えているので、伐る時の体は斜め、しかもチェーンソー重い。うぅ・・
自分自身、重力に抗いつつ、確実に狙った伐倒方向に切り倒す。
ドドーーーーーン!!
ジョジョの文字が見えそうです。すごい音が響き渡ります。
しかし、無事に伐採出来た時の安ど感は、他の非じゃないです。
もう当分いいです、と思いますが、結局、約2週間ほど、この作業が続きました。
伐採して終わり、ではなく、
その後は、出材(荷作り、ヘリコプターの段取り、クレーンやトラックの段取り等)までします。
無事に市場への搬出が終わり、やれやれ、です。
大きなヘリコプターに吊られ、木が飛んでいる様子の写真とか載せたかったのですが、
ちょっと、良いのがなかったので、またの機会に。
まぁ。いづれも、撮影に入ってるわけでなく、仕事の合間に、パッと撮ってくれている写真ばかりなので、
雰囲気だけでも伝われば、幸いです。
これらの期間、毎日、プレッシャー、疲労との闘いでしたが、このような仕事を任せていただけるのも、
それだけ、僕達の技術を信用して頂いてるということだし、本当にありがたいです。
望めば誰もが出来るわけでもない、と思っています。
大変だけど、その分、得るものも大きいです。
自分の伐った木が、より高く売れて、すごい商品になり、
それが長く長ーく、大切にされるんだろうなぁ思うと、自分の仕事に誇りが持てます。
と、主人が思っているんだろうな、という嫁の推測ですが・・・
この頃、毎日、疲れているな、というのは感じていたのですが、楽しそうでもありました。
というのも、中野さんの現場では、中野さんの社員さん、丸谷さんの現場では、丸谷さんの社員さんとか、
もちろんうちの社員もいるので、とにかく毎日、大勢で現場に入ることが多く、面白いおっちゃんがいたり、
毎日、笑い話を持って帰ってきてました。
自分はとても大変なはずだけど、みんなと一緒に出来るのを楽しんでる様子でした。
超ベテランの山行きさんは面白い人が多いです(笑)
なお、数ヵ所の現場で伐採させていただきまして、当ブログに掲載の写真は、
どれが、どの現場が特定されないよう、あえて、混ぜ混ぜで使用しております。
なので、文章と、写真が前後合わないところもありますが、ご了承ください。
そして、これらの銘木たちは、最初に言いました通り、桜井市にある奈良県銘木協同組合の市に出品されます。
いよいよ、明日です!!
ちなみに、中平林業も出しているのですが、今回の特別な市では、超銘木、大径木がゴロゴロ並んでいるらし
く、その中では、目立たない存在みたいです(^^;
12月2日には「森の恵みフェアー」という催しがあって、これらの銘木を見学することが出来ます。
こちらは、誰でも参加できますので、皆さん、是非、行ってみてください。
いずれも圧巻の銘木ばかりです。こんなチャンスは滅多にないので、私も行きます(^^♪
この投稿へのコメント